精神疾患を抱える患者さんというのは、孤独を感じやすく、また患者さんのみならず、患者さんを日々サポートしている家族も、治療者においても孤独を感じています。

日常生活の中で、周囲に同じような境遇や生きづらさ、苦しさを抱えている人とつながりが持てず、それがゆえ、個々に苦悩し、そんな孤独を抱えこんで思いつめてしまいがちです。

時間や場所といった物理的な制限がなく、自由度の高いオンラインを活かし、同じ思いを抱えている仲間と集まれる場があれば、決して小さくはない癒しや成長がもたらされると考えています。

🤝 治癒への効果

安全かつ安心できる場で体験を語る、体験を共有する。 また、精神(こころ)的な知識を学び、それを自分で発信したり、「 私の場合こうなのかな? 」と聞いてみるなど、周りと確認しあうことで、より知識が深まり、良い方向へと概念が変化していったりします。

また、自助会に参加されているメンバーは、基本的に、患者さんや当事者家族であったり、精神医学を学んでいたりと、思いやりを持った優しい人ばかりです。そういった場だからこそ、できそうなことから挑戦してみることをおすすめします。そしてその挑戦は、自分のためのみならず、誰かの助けとなって広がっていくことが多くあります。

誰かの助けになってみる。

『 自分は患者で、弱い存在で、そういうことはできないかもしれない 』とか、『 自分は誰かを助けることはできないんじゃないか 』とか、『 家にいるだけだからそういうことはできないんだ 』と思われているかもしれないですが、そんなことはありません。

『 会社の利益をガッチリださなきゃいけない 』『 人と争ってでも利益をとってこなきゃいけない 』そんなエネルギーは出なくとも、何か自分にできること、声をかけること、反応すること、寄り添うこと、自分の体験を誰かに還元することといった、患者さんだからこそできることは本当にたくさんあります。

誰しもが『 困っている人の役に立てる 』。 優しく受け止めあえるそんな場だからこそ、ご自身の心地よいペースで『 誰かの助けになる 』。 そんなことにもぜひ挑戦してみてください。

そして、今まで会えなかったような、新しいタイプの人との出会いがあるというのも、自助会の良さであり、もし『 相性が合わない 』『 価値観が違う 』と感じたことがあったとしても、それは人間だからこその多様性なんだと楽しみながら捉えていられると、関係が深まり、新しい視点や概念も得ることができ、自己成長へとつながる良い機会になるのではないでしょうか。

こういったことを少しずつやっていく、日々取り入れていく。 毎日でなくても、月に1回、月に何回かでも、こういう要素を日常に取り込んでいけると、治療もスムーズに進み、治癒の効果も得られ、『 こころとは何か 』『 人間とは何か 』『 人生とは何か 』といった理解が体感的に深まっていくので、メンバーさん個々のよりよい人生のためにも、ぜひ自助会を活用していってもらえたらと思います。